清水でランチの場所を探すと、必ず名前が挙がるのが「河岸の市(かしのいち)」です。
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清水港は、まぐろの水揚げ量が日本一の港。
その清水港に揚がったまぐろを、水揚げされた場所のすぐ近くで食べられるのが河岸の市です。
仲卸業者さんが直接販売する現役の市場が一般開放されていて、鮮度も価格も、観光向けの施設とはひと味違います。
JR清水駅から徒歩3〜5分、クルーズ船が停泊する日の出埠頭からも歩いて行ける距離です。
この記事では、2つの建物の使い分けや、おすすめメニューと相場、行く時間帯のコツ、そして意外と大事な定休日(水曜日です)まで、まとめて紹介します。
河岸の市はどんな場所?


よくある海鮮市場と河岸の市が違うところは、大きく3つあります。
仲卸の市場が一般開放されている
いちば館に並ぶお店の多くは、問屋から仕入れた小売店ではなく、清水港に揚がる魚を扱う仲卸業者さんです。
流通の距離が短いぶん、鮮度と価格に納得感があります。
まぐろの水揚げ量が日本一の港にある
清水港は、遠洋まぐろ船が拠点にする港で、全国で食べられるまぐろのかなりの部分がここを通ります。
水揚げされた場所から数百メートルの距離でまぐろを食べられるのが、この市場ならではです。
地元の人の生活の場でもある
週末には、静岡の家族連れが晩ごはんの魚を買いに来ています。
食堂には英語メニューのあるお店も多いですが、市場そのものは観光用に整えられすぎていません。
そうした「普段の市場」の雰囲気も、河岸の市の魅力だと思います。
まぐろだけでなく、桜えびやしらす、お茶など清水の食べもの全体については、清水港グルメガイドでも詳しく紹介しています。
建物は2つ。「いちば館」と「まぐろ館」


河岸の市は、JR清水駅の海側にある、隣り合った2つの建物でできています。
役割が違うので、先に知っておくと迷いません。
いちば館(市場棟)

市場の本体です。
通路沿いに約20店。まぐろの柵が積まれた鮮魚店、貝の水槽、干物の専門店、青果店の間に、食事処も混ざっています。
- 営業: 9:30〜17:30
- 定休: 水曜(祝日の場合は翌日。不定休あり)
- 入場: 無料
- 食事: 海鮮丼や市場の食べ歩きが500〜2,000円ほど
歩いて、眺めて、お土産を探すのに向いた棟です。
食事は別の場所でとる予定でも、通路を一周してみるのがおすすめです。氷の上に並ぶ冷凍まぐろは、見るだけでもなかなかの迫力です。
まぐろ館(食事棟)
ほぼ全フロアが食事処で、名前のとおり大半がまぐろのお店です。
シンプルなまぐろ丼から、赤身・中とろ・大とろを食べ比べる刺身盛りまでそろっています。
- 営業: 店ごとに異なります。確実なのは昼の11:00〜15:00ごろ。14:30までの入店が安心です
- 定休: いちば館と同じく水曜
- 価格帯: 1食1,000〜2,500円が中心
- メニュー: 写真付きがほとんど。英語メニューのお店も多数
- 支払い: カード可のお店が多いものの、現金も持っておくと安心です
フロアマップ:どの階に何がある?
「まぐろ館のフロアマップ」を探している方向けに、2棟の構成を文字でまとめておきます。
店舗は入れ替わることがあるので、最新情報は河岸の市の公式サイトで確認してください。
- いちば館(2階建て): 1階が市場フロア。鮮魚・仲卸・乾物・青果など約20店が通路沿いに並び、間に食事処も混ざります。2階はカフェ・食事系の数店です
- まぐろ館(2階建て): 1階・2階とも食事処です。1階に約10店、2階にも「魚市場食堂」など約6店。1階が行列でも2階に空きがあることが多いので、上の階も見てから決めるのがおすすめです
何を食べる?おすすめメニューと相場
選択肢はかなり多いのですが、河岸の市ならではのメニューはこのあたりです。
| 料理 | どんなもの | 相場 |
|---|---|---|
| まぐろ丼 | 看板メニュー。赤身と脂の部位を盛り合わせるお店が多い | 1,500〜2,500円 |
| 海鮮丼 | その朝に入ったものの盛り合わせ。中身が日替わり | 1,500〜2,500円 |
| まぐろ刺身盛り | 赤身・中とろ・大とろを食べ比べたい方に | 1,500〜2,500円 |
| まぐろカツ・唐揚げ | 地元で人気。外はさくっと、中はほんのりレア | 500〜1,000円 |
| 桜えび料理 | 駿河湾だけで獲れる小えび。漁期は春(3〜6月)と秋(10〜12月) | 800〜1,500円 |
| しらす丼 | 漁期なら「生と釜揚げのハーフ」という頼み方もできます | 1,000〜1,500円 |
「数量限定」の札が付いたメニューは、その日のおすすめの仕入れであることが多いです。
気になったら、売り切れる前に頼んでみてください。
いつ行くのがおすすめ?(水曜定休に注意)
水曜日はお休みです
いちば館・まぐろ館とも、水曜日が定休日です。水曜が祝日の場合は、翌日が休みになります。
「清水にいられる日が、ちょうど水曜日……」
というクルーズの方は、埠頭のすぐ隣にあるエスパルスドリームプラザの「清水すし横丁」へ。同じ清水港の魚を毎日食べられます。
代わりのプランは清水港グルメガイドにまとめています。
混雑のピークは11:30〜13:30
昼のピークは11:30〜13:30ごろです。
週末はここに地元の家族連れも加わり、人気店では土曜の正午に30分待ちになることもあります。
確実に食べたいなら、11:30前に入るか、13:30以降にずらすのがおすすめです。
午前中に三保松原を回って、早めの昼に河岸の市、という組み合わせも回りやすいコースです。
買い物は午前が充実
鮮魚の棚は午前中がいちばん充実していて、人気のものは夕方までに売り切れていきます。
持ち帰りが目当てなら、早めの時間帯がおすすめです。
お土産を買うなら
いちば館の乾物店は、実は清水でも有数のお土産スポットです。
軽くて日持ちする、地元産のものがそろっています。
- 素干し桜えび: 駿河湾でしか獲れない小えびです。干すことでうまみが濃くなり、かさばらないのでお土産向きです
- かつおぶし・干物: 真空パックのものなら持ち歩きにも耐えます
- わさび製品: 静岡は日本一のわさび産地。チューブやわさび漬けは荷物に入れやすい定番です
- お茶: 日本の緑茶のおよそ4割は静岡産。深蒸し煎茶を探してみてください
クルーズでお越しの方は、何が船に持ち込めるかを次のセクションにまとめたので、買う前に目を通しておくと確実です。
魚介や肉の加工品は、帰国先の検疫ルールも確認してください。
船に持ち帰れるもの、持ち帰れないもの
少し残念なお知らせですが、まぐろの刺身や柵は、船内に持ち込めません。
要冷蔵の生鮮品は、ほぼすべての船会社が持ち込みを禁止しています。セレブリティ・クルーズは「冷蔵を要する食品」をはっきり禁止品に挙げています(公式FAQ)。
船室の冷蔵庫は保冷程度の能力しかなく、食品衛生上の理由からです。
買う前にこの区別を知っておくと、桟橋で処分することにならずに済みます。
持ち帰れるもの(未開封・常温保存の市販品)
- 素干し桜えび、かつおぶし、真空パックの干物
- 静岡茶(袋詰め)
- 缶詰・瓶詰・お菓子
- わさび漬けなど、要冷蔵でない加工品
持ち帰れないもの
- まぐろの刺身・柵、生の魚介、寿司などの生もの
- 要冷蔵の総菜、開封済みの食品
- お店で食べきれずに持ち出したもの
買えるけれど、その場では手元に残らないもの
- 日本酒・地酒: 買うこと自体は問題ありませんが、寄港地で購入したアルコールは船が預かり、下船日(または前夜)に返却されます(プリンセス・クルーズ日本語公式)。その晩に船室で飲むつもりの方は注意してください
- 包丁などの刃物: お土産に人気ですが、持ち込みは禁止です。保安検査で預かりとなり、下船時に返されます
細かいルールは船会社ごとに違うので、最終的には乗っている船の案内で確認してください。
ただ、「要冷蔵のものは持ち込めない」「寄港地で買ったお酒は預かりになる」の2点は、主要な船会社に共通しています。
まぐろは、その場で食べていくのがおすすめです。持ち帰るなら、桜えびとお茶を。
河岸の市への行き方

JR清水駅から

海側の東口(みなと口)を出て、徒歩3〜5分です。
発泡スチロールの箱を提げた人の流れについていくと着きます。
クルーズ埠頭(日の出埠頭)から

海沿いを歩いて10〜15分、タクシーなら5分ほどです。
徒歩の場合は、海を右手に見ながら駅の方向へ。駅の手前にあります。
静岡市街から
東海道線で清水駅まで約10分。あとは東口から上記のとおりです。
商店街とセットで回るのもおすすめ
駅の反対側(西口側)には、昔ながらのアーケード商店街があります。
市場でランチをして、そのあと屋根付きの清水銀座のアーケードを散歩する。
どちらも駅から数分なので、雨の日にも歩きやすい組み合わせです。
交通費・Wi-Fi・コインロッカーなど、寄港日全体の組み立ては清水港クルーズ完全ガイドを参考にしてください。
知っておくと便利なポイント
現金を少し持っておく
カードが使えるお店は多いものの、鮮魚の小さなお店は現金のみの場合もあります。
数分歩けばセブン‐イレブン(海外カード対応ATMあり)があります。
行列は見た目より速く進む
丼ものは調理が速いので、15人の列が20分ほどで進むこともよくあります。
食べたいお店があれば、列の長さだけで諦めなくても大丈夫です。
シェアもしやすい
盛りが良いお店が多いので、まぐろ丼とまぐろカツを2人で分ける、といった頼み方もできます。
市場での食べ歩きの余白も残せます。
トイレ・座席
両方の棟にあります。長い寄港日のペース配分に地味に役立ちます。
言葉の心配は少なめ
食堂は写真メニューでほぼ解決します。
鮮魚店は指差しと翻訳アプリで十分です。値札も明瞭です。
よくある質問
Q. 東京の有名市場と比べて、行く価値はありますか?
体験の種類が違います。
築地場外市場は規模も知名度も上ですが、混雑と価格も上です。
河岸の市では、日本一のまぐろを水揚げ港のすぐ近くで、地元の人に混ざって1,500〜2,500円ほどで食べられます。
「食べること」が目的なら、こちらも十分おすすめできる場所だと思います。
Q. まぐろのセリは見られますか?
見られません。早朝の卸売のセリは公開されていません。
その代わり、仲卸のお店の店先や、氷の上に並ぶ原魚、市場の食事を昼の時間帯に楽しめます。
夜明けではなく、お昼に来てください。
Q. 滞在時間はどのくらい見ればいいですか?
さっと丼を食べて市場を一周するなら45分ほど。
人気店に並び、乾物店をゆっくり見て回るなら90分くらい見ておくとゆっくりできます。
これに出発地からの移動時間を足してください。
Q. 子ども連れでも大丈夫ですか?
大丈夫です。明るくカジュアルな雰囲気で、水槽や魚など、子どもが見て楽しいものも多い場所です。
丼は「まぐろとごはんだけ」という注文もしやすく、好き嫌いのある子にも合わせやすいと思います。
週末昼のピークを外せば、ベビーカーでも通れます。
Q. 生魚が苦手なのですが。
問題ありません。
まぐろカツ、焼き魚定食、天ぷら、火の通った具の丼が、たいていのお店にあります。
まぐろカツだけでも、来た甲斐があると思います。
*最終更新:2026年7月。いちば館の営業時間(9:30〜17:30)と水曜定休は市場の公式情報で確認済み。まぐろ館の営業時間は店舗ごとに異なります。価格は目安で、変わることがあります。当日のメニューでご確認ください。*