清水は、寄港地としての満足度の高さのわりに、まだあまり知られていない港だと思います。

🇬🇧 Read this guide in English: English version

船を降りればそこに富士山が見えて、日本一のまぐろ水揚げ港として知られる魚市場までも歩いてすぐ。

ツアーを予約しなくても楽しめる商業・エンタメ施設が、埠頭のすぐ隣にあります。

この記事では、上陸時間が3時間でも8時間でも困らないように、船が着く場所、移動手段、費用の目安、見どころをまとめました。

Wi-Fi・現金・コインロッカー・言語といった、寄港日を気持ちよく過ごすための実用情報も、あわせて紹介します。


清水港ひとめ早わかり

着岸場所 日の出埠頭(静岡県静岡市清水区)
エリア 静岡県・日本の中央部(東京と名古屋の間)
有名なもの 富士山の眺め/日本一のまぐろ港/三保松原(世界遺産)
通貨 日本円(¥)。現金必携。小さな店は現金のみも多い
言語 日本語。主要施設は英語メニュー・案内あり
埠頭から徒歩圏 エスパルスドリームプラザ(5分)、河岸の市(10分)
富士山ベストシーズン 冬〜晩秋の午前(空気が澄む)

多くの船で、清水はテンダー(艀)を使わずに下船できる港です。

通常は日の出埠頭にそのまま下船でき、目の前には赤白の目立つ商業施設「エスパルスドリームプラザ」があります。


清水港のどこがいいの?

清水がほかの寄港地と少し違うと思う点は、3つあります。

ひとつめは、富士山がすぐそこに見えること。

晴れた日には、駿河湾の向こうに富士山がそびえます。

埠頭からこれほどの名峰を直接望める港は、世界を見渡してもそう多くないと思います。

ふたつめは、「食」がちゃんと本物であること。

清水は日本一のまぐろ水揚げ量で知られる港で、埠頭近くの魚市場や寿司店も、観光向けにつくられたものではありません。

何をどこで食べるかは、清水港グルメガイドにまとめています。

みっつめは、ツアーがなくても十分楽しめること。

見落とされがちですが、ここが清水の強みだと思います。

富士山の眺め、魚市場、商業施設、そして世界遺産まで、清水の見どころの多くは徒歩やタクシーで自力で行けます。

ショアエクスカーションを申し込まなくても、一日を満足に過ごせます。


クルーズ船が着くのは日の出埠頭

日の出埠頭の乗降エリア。奥に停泊中のクルーズ船
日の出埠頭の乗降エリア。奥に停泊中のクルーズ船(撮影:清水港クルーズガイド編集部)

船が着くのは、清水のウォーターフロントにある日の出埠頭です。

クルーズ寄港向けに整備された埠頭で立地もよく、まわりに何もない工業地帯に着く、ということはありません。

埠頭のすぐ隣には、エスパルスドリームプラザ(大型の商業・飲食・エンタメ施設。詳しくは後ほど紹介します)。

ウォーターフロントを北へ少し歩けば、魚市場です。

寄港日には埠頭に臨時の観光案内所が設けられるのが一般的で、タクシーや地図の相談、質問への対応をしてくれます。

清水中心部へ出るなら、JR清水駅まで徒歩約15分(タクシー・バスなら数分)。

そこからJR東海道線に乗れば、静岡市中心部まで約10分です。


移動手段:時間と費用の目安

移動手段ごとの所要時間と費用の目安を、表にまとめました。

人数や予算、行きたい場所までの距離に応じて選んでみてください。

手段 向いている用途 所要時間 費用の目安
徒歩 ドリームプラザ、魚市場 5〜10分 無料
タクシー グループ、三保、効率重視 場所による 三保まで2,500〜3,500円/4時間チャーター約15,000〜20,000円
水上バス 湾を渡る景観 約25〜35分 約400〜1,000円(航路は要確認)
路線バス 三保・日本平へ節約移動 25〜40分 370〜580円
JR電車 静岡市・日帰り 静岡まで約10分 清水駅から190円〜

寄港日は埠頭にタクシーが並び、観光案内所でも手配してもらえます。

徒歩圏を超える観光地(三保松原・日本平・久能山東照宮)へ行くなら、3〜4名で相乗りすると割安になることが多いです。

運転手さんに待機や周遊をお願いしたいときは、時間制チャーターの料金を先に確認しておきましょう。

電車については、日本の鉄道に慣れているなら、ICカード(Suica/ICOCA/PASMO)か現金でJR線に乗れます。

隣駅の静岡市は、清水ウォーターフロントを回ったあとに美術館や買い物、食事を足すのにちょうどいい距離です。


清水での過ごし方

ここでは、代表的な場所をいくつか紹介します。

港からの距離順に20個、料金・定休日・雨の日プランまでまとめた全リストは、清水港クルーズ寄港日にできる20のことをどうぞ。

埠頭のすぐそば(移動不要)

エスパルスドリームプラザは埠頭の隣に立つ赤白の施設で、数時間を過ごすならいちばん手軽な選択だと思います。

館内には次のようなものがあります。

  • 地元の魚を使う寿司店が集まる「清水すし横丁」
  • 「ちびまる子ちゃん」のテーマエリア(作品の舞台が清水です)
  • フードコートと、静岡土産(緑茶・わさび製品・日本酒)の豊富な品ぞろえ
  • 館内無料Wi-Fi、トイレ、湾を望む観覧車

河岸の市(かしのいち)は、ウォーターフロントを北へ徒歩10分。

まぐろ丼や刺身など、市場ならではの味が楽しめます。

水曜日が定休なので、予定に組み込むときは注意してください。

詳しくは清水港グルメガイドで紹介しています。

少し足を延ばして

三保松原は、湾越しに富士山を望む定番の景観地で、世界遺産の松林です。

羽衣伝説の舞台としても知られています。

タクシーで約15〜20分。

清水から行く文化系のエクスカーションとしては、いちばん人気の場所だと思います。

行き方や富士山が見えやすい時期は、三保松原ガイドにまとめています。

日本平は、富士山・駿河湾・茶畑を一望できる景勝の丘で、タクシーやバスで行けます。

山頂からはロープウェイで、久能山東照宮(徳川家康を最初に祀った神社で、社殿の装飾が見事です)へ足を延ばせます。

個人手配での行き方・費用・見どころは、日本平・久能山東照宮ガイドをどうぞ。


寄港日の実用情報まとめ

ここからは、寄港日をスムーズに過ごすための実用情報です。

下船前に、ひととおり目を通しておくと当日が楽になると思います。

現金とATM

清水でまず覚えておきたいのが、現金です。

大型の施設(ドリームプラザ・河岸の市)はカードが使えますが、小さな飲食店や市場の売店、バス、タクシーの多くは現金優先か現金のみです。

海外発行のカードは、セブン‐イレブン内のセブン銀行ATMで使えます。

市場や駅から数分の場所にセブン‐イレブンがあるので、早めに円を用意しておきましょう。

Wi-Fi・通信

無料Wi-Fiは、埠頭エリア、エスパルスドリームプラザ全体、コンビニで使えます。

常時つないでおきたい場合は、トラベルeSIMやポケットWi-Fiを出発前に用意しておく旅行者が多いです。

下船前にオフライン地図と翻訳アプリを入れておけば、まず困ることはないと思います。

コインロッカー

コインロッカーは、JR清水駅とエスパルスドリームプラザにあります。

早めにお土産を買って、身軽に動きたいときに便利です。

サイズや空き状況は変わるので、硬貨式に備えて100円玉・500円玉を用意しておくと安心です。

言語

エスパルスドリームプラザ、河岸の市、埠頭の案内所では、英語のメニューや案内があるのが標準です。

小さな地元のお店は日本語のみのこともありますが、翻訳アプリでほぼ乗り切れます。

主要施設のスタッフには、ある程度英語が通じることも多いです。

通貨・支払い

通貨は日本円(¥)です。

ICカード(Suica/ICOCA)は、電車や多くのお店、自動販売機で使えます。

日本にはチップの習慣がないので、タクシーや飲食店でチップを渡す必要はありません。

観光案内

寄港日には、日の出埠頭に観光案内所が設けられるのが一般的です。

地図やタクシーの手配、英語対応のスタッフがそろっています。

「三保へ向かう前に、今日は富士山が見えるか聞いておきたい」

そんな当日ふと浮かんだ疑問は、まずここで聞いてみるのが早いと思います。

緊急連絡先

用途 番号
警察 110
火事・救急 119
Japan Visitor Hotline(24時間・多言語) 050-3816-2787

船に持ち帰れるもの、持ち帰れないもの

寄港地で買ったものには、船に持ち込めるものと持ち込めないものがあります。

要冷蔵の生鮮品(刺身・寿司・生の魚介)は、ほぼすべての船会社が禁止しています。

未開封で常温保存できる市販品(真空パックの干物、桜えび、お茶、菓子)は問題ありません。

日本酒などのアルコールは買えますが、船がいったん預かり、下船日に返却されます。

包丁も同様です。

品目ごとの詳細は、河岸の市ガイドにまとめました。


上陸時間別・モデルプラン

約3時間なら

河岸の市で早めのまぐろ丼を食べて(水曜ならドリームプラザで)、ドリームプラザでお土産を見て、ウォーターフロントから富士山を眺める。

すべて徒歩圏なので、移動のストレスがありません。

約5〜6時間なら

午前にタクシーで三保松原へ向かい(富士山と松林)、埠頭エリアに戻って海鮮ランチ、ドリームプラザでお土産を買う。

バランスのいい、清水の定番コースだと思います。

約8時間なら

三保とランチのあとに、日本平と久能山東照宮(タクシーかバス+ロープウェイ)を足すコース。

あるいは、隣駅の静岡市まで電車で出て、美術館や買い物を楽しむのもひとつの選択肢です。

丸一日あれば、文化・景観・食を無理なく組み合わせられます。


清水を訪れるベストシーズン

清水での過ごし方は、季節によってだいぶ変わります。

ポイントは、「富士山の見えやすさ」と「海の幸」の2つです。

季節 富士山 食のハイライト
冬(12〜2月) 一年で最も見えやすい・冠雪 まぐろ・わさびが冴える。桜えびは乾物のみ
春(3〜5月) 晴れた朝は良好 桜えび漁が解禁。しらすも再開
夏(6〜8月) 霞んで隠れがち まぐろの質がピーク。しらす最盛期
秋(9〜11月) 空気が乾き非常に良好 桜えび第2シーズン。総合力が高い

富士山を見られる確率を上げたいなら、冬〜晩秋の寄港を選び、午前の早い時間に動くのがコツです。

食を楽しみたいなら、4月・5月・10月・11月が狙い目です。


よくある質問

Q. 清水ではショアエクスカーションの予約は必要ですか?

いいえ、必須ではありません。

清水は、自力でも十分楽しめる日本の港の代表格です。

魚市場とエスパルスドリームプラザは埠頭から徒歩圏で、三保松原もタクシーで行けます。

ツアーは、あくまで選択肢のひとつだと思います。

Q. 港から富士山は見えますか?

晴れた日には、清水のウォーターフロントから湾越しに見えます。

ただし、必ず見えるとは限りません。

冬〜晩秋の午前がいちばん見える確率が高く、夏は霞んで隠れがちです。

当日の状況は、埠頭の観光案内所で聞いてみてください。

Q. 清水は徒歩で回れますか?移動手段は必要ですか?

埠頭近くの二大スポット、エスパルスドリームプラザ(5分)と河岸の市(10分)へは、徒歩で楽に行けます。

三保松原・日本平・静岡市へは、タクシーかバス、電車が必要です。

埠頭のすぐ隣にあるエスパルスドリームプラザの外観。観覧車「ドリームスカイ」が目印です。静岡の名物グルメや海産物、お土産がそろうショッピングモールで、徒歩1〜3分で着きます
埠頭のすぐ隣にあるエスパルスドリームプラザの外観。観覧車「ドリームスカイ」が目印です。静岡の名物グルメや海産物、お土産がそろうショッピングモールで、徒歩1〜3分で着きます(撮影:清水港クルーズガイド編集部)

Q. 見逃せないものはありますか?

初めて清水に来るなら、富士山の眺め(ウォーターフロント、できれば三保松原から)と、港近くの新鮮なまぐろ丼。

この2つを押さえれば、清水らしさはだいたい感じられると思います。

Q. 水曜日の寄港でも大丈夫ですか?

魚市場だけ気をつけてください。

河岸の市は、水曜日が定休です。

エスパルスドリームプラザや三保松原など、ほかの見どころは水曜も開いているので、水曜の寄港でも一日は十分楽しめます。


*最終更新:2026年7月。交通機関の路線・運賃・営業時間、水上バスのダイヤは変わることがあります。最新情報は清水港の観光案内所でご確認ください。富士山の見え方は天候次第で、確実に見られるわけではありません。*