クルーズ船が清水港に着いたら、その日の過ごし方は大きく3つに分かれます。

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船会社のオプショナルツアーに申し込むか、現地のツアーやチャーターを予約するか、自分の足で歩くか。

どれが合っているかは、人によって違うと思います。

この記事では、清水を拠点にする編集部が、3つの選択肢を費用・所要時間・向き不向きまで並べて比較します。

なお、私たちはこの記事で紹介するツアーを販売していません。

売り手ではないからこそ、フラットに比較できるのではないかと思っています。


まず全体像から。選択肢は3つあります

1人あたりの目安 100〜200ドル超 プライベートで240〜870ドル、タクシー貸切なら車1台4時間15,000〜20,000円 1,000〜6,000円
予約 船内・クルーズ会社経由 数週間前にオンライン 不要(当日埠頭で決めてOK)
グループ バス単位(30〜50人) 自分たちだけ 自分たちだけ
出港に遅れたら 船が待ってくれる 自己責任 自己責任
自由度 固定の行程 相談して決められる 完全に自由

ここからは、それぞれの中身を順番に見ていきます。

選択肢1:船会社のオプショナルツアー

清水に寄港する主要な船会社は、自社のオプショナルツアーを販売しています。

たとえばプリンセス・クルーズには、日本平と久能山東照宮をめぐる3.5時間のバスツアーが100ドル前後からあります。

富士山ビューをうたう終日コースは、さらに上の価格帯です。

行き先はどの会社も似ていて、日本平、久能山東照宮、三保松原あたりが定番です。

いちばんの強みは、遅れても船が待ってくれることだと思います。

渋滞などでツアーが遅れても、船会社のツアーなら置いていかれる心配がありません。

計画も語学もいらない気楽さを含めて、安心料と考えると納得しやすい仕組みです。

一方で、知っておいてほしい点もあります。

価格には上乗せがあり、バス単位の団体行動になるため、自分のペースでは動けません。

そしてもうひとつ。定番の行き先の多くは、実は自力でも行きやすい場所です。

三保松原は埠頭からタクシーで15〜20分、河岸の市は徒歩10分ほど。

検討中のツアーの行程がこのあたり中心なら、申し込む前に選択肢3も読んでみてください。

  • 向いている人: リスクも計画もゼロにしたい人、坂や階段が不安な人、個人では行きにくい場所へ行くツアーを選ぶ人

選択肢2:現地ツアー・プライベートガイド・チャーター

知らないまま船に戻ってしまう乗客が多いのが、この選択肢です。

ViatorやGetYourGuideなどの予約サイトには、クルーズの寄港時間に合わせて設計された清水発のツアーが載っています。

2026年半ば時点の相場は、だいたいこんな具合です。

  • 英語ガイド付きのプライベートツアー: 6時間コースで1人240〜420ドルほど。9時間の富士山方面プレミアムコースだと870ドル程度のものもあります
  • ジャンボタクシーやバンでの寄港客向けツアー: 5時間で日本平・久能山・三保をまわる設計が定番です
  • 地元で手配するチャータータクシー: ツアーと呼ぶほどではないものの、実は有力な候補です。4時間で車1台15,000〜20,000円が目安なので、3〜4人で割れば船会社のバスツアーより安くなることも珍しくありません

強みは自由度です。

神社を飛ばしてお茶農園でゆっくり、といった調整ができるのは、プライベートツアーならではだと思います。

弱点は、出港に遅れた場合の責任が自分側にあることです(実績ある事業者は大きめの余裕を組んでいます)。

また、清水は事業者の数が少なく、寄港日は売り切れやすい点も覚えておいてください。

予約は2〜4週間前までに済ませておくと安心です。

  • 向いている人: 3人以上のグループ、富士山方面など自力では時間的に厳しい場所へ行きたい人、バスの団体行動が苦手な人

選択肢3:個人手配(DIY)

私たちがいちばん多く記事を書いてきたのが、この選択肢です。

理由は単純で、売り手には紹介する動機がないからです。

清水は、日本のクルーズ寄港地の中でも指折りの「自力で楽しみやすい港」だと思います。

コンパクトで治安がよく、見どころは徒歩圏か、安くて短い移動で届きます。

強みは、費用と自由度です。

弱点は、時間の管理をすべて自分でやる必要があること。

帰りは30〜40分の余裕を持つ。三保では流しのタクシーを当てにせず、お店から呼んでもらう。

この2点を守れば、大きな失敗は避けられると思います。

  • 向いている人: 三保・市場・街歩きが目当ての人、ちょっとした段取りを楽しめる人、費用を抑えたい人

寄港中に富士山そのものへ行ける?

船会社が清水港を「Shimizu (for Mt. Fuji)」と表記するせいで、毎回同じ誤解が生まれます。

結論から言うと、寄港中に富士山そのものへ行くのはほぼ不可能です。

五合目は片道2.5〜3時間かかり、夏はマイカー規制も加わります。

清水のツアーが売っているのは、実際には「駿河湾越しに富士山を眺めること」です。

その眺めなら、三保松原と日本平がいちばん良い場所だと思います。

ツアー選びの判断基準は、これひとつで足ります。

「富士山が見えなくても、良い一日になる行程か?」

久能山東照宮も松原もまぐろのランチも、この基準を満たします。

展望台へ行くだけの長距離バスは満たしません。

富士山プランの現実的な組み立て方は、姉妹記事の 清水港発・富士山デイトリップ完全ガイド で4段階に分けて解説しています。


タイプ別のおすすめ

初めての清水・上陸5〜6時間の方

DIYで十分だと思います。

午前に三保、戻って河岸の市でまぐろ。

1人5,000円以内で、港の看板スポットを両方おさえられます。

定番だけでいいなら、まずこの組み合わせがおすすめです。

3〜4人のグループの方

チャータータクシーか、バンのプライベートツアーがおすすめです。

1人あたりで割ると船のバスツアーを下回ることが多く、ペースも自由に決められます。

足元に不安がある方・全部おまかせにしたい方

船会社ツアーが合っていると思います。

段取りと「船が待ってくれる保証」を買うと考えれば、価格には理由があります。

2回目以降の方・市場や商店街が好きな方

観光地をあえて外して、河岸の市と清水銀座へ。

食べるものは 清水港グルメガイド を参考にしてみてください。


よくある質問

Q. 現地ツアーが遅れて船に乗り遅れたら?

建前上は自己責任で、次の寄港地への移動は自費です。

実際には、寄港客専門の事業者は大きな時間余裕を組んでおり、「乗り遅れゼロ」の実績を掲げるところがほとんどです。

予約前に、余裕時間の方針を直接聞いてみてください。

きちんとした事業者ほど、はっきり答えてくれると思います。

Q. 当日、埠頭でツアーを探せますか?

タクシーなら大抵見つかります。

寄港日は日の出埠頭に待機列ができ、観光案内所でチャーターの相談もできます。

一方、ガイド付きツアーは当日だと、まず空きがありません。

当日勝負なら「タクシー+DIY」と考えておくのが現実的です。

Q. 船会社ツアーが一番安くなることはありますか?

一人旅なら、あり得ます。

プライベートツアーは車1台単位の料金なので、1人だと割高です。

ガイド付きで一番安い席が「船のバスの1席」というケースは、実際にあります。


*最終更新:2026年7月。価格は2026年半ば時点の各社公表値をもとにした目安で、頻繁に変わります。本記事で紹介した事業者と当編集部の間に、現時点で商業的な関係はありません。今後掲載を行う場合は、その旨を明記します。*